ここではB2B営業チームの、「マネージャと部員みんなで取り組むチーム目標必達へのアプローチ」について述べていきます。 なお、B2B営業とは、「小売業に対する卸売り」と「製造業に対する部品・材料の供給」を想定しています。
このテーマは、ある家電卸売会社で新しく営業チームのマネージャになった人からの、「チーム運営のやりかたを詳しく知りたい」という質問がきっかけになっています。 彼の抱えている課題は次のようでした。
課題1: 受注営業中心で、成り行き任せになりがちな目標管理を、少しでも数字が読めるような方法に改善したい
課題2: グループミーティングを、各人の現状報告と「頑張ります」だけではない、具体的な販促活動に結びつくような討論や、部下指導の場にしたい
課題3: 部員の指導やミーティングの際に、自信を持って具体的な指示や議論ができる知識を身につけたい
このうちの「課題3」については、「戦略を支える基礎知識」で述べていますので、ここでは「課題1と2」について、「チーム運営の工夫」を中心に展開していきます。
そして、そのキーワードは「差額管理」です。
差額管理とは
ここでいう差額管理は、チーム合計目標をターゲットにします。
すなわち「チーム合計目標と実績見込みとの間に不足がある場合、チームみんなの力でその差額を補てんしよう」というものです。