事例を元に、拡販会議の1つのシーンを想定
事例を元に、拡販会議の1つのシーンを想定
これは、エクステリア関連商品を扱う商社の事例がヒントになっています。
15人ほどの営業チームのミーティング。 進行役はチームマネージャ、今日は拡販策の検討会議です。
- STEP 1検討対象顧客の選定
営業部員は自分の担当顧客の中に、それぞれ5・6社の重点顧客を設定しています。
マネージャは重点顧客の中から、少し苦戦しているA社を検討対象として発表しました。
プロジェクタには、A社の簡単なプロフィールと、今期と前期の実績を比較するグラフが表示されました。
顧客の実績概要を見る集計表とグラフは4種類が定型化されているようです。 - STEP 2対象顧客の情報発表
A社の担当者が指名され、彼はA社に関して日ごろ収集していた情報を発表しています。
情報の収集項目はチーム内である程度標準化され、記入フォームができているので、担当者はみんな、重点顧客を訪問するごとに内容を更新しているのです。
とくに重要な情報は、A社から当チームへの要望や、A社自身が抱える課題、そしてライバルの動きに関するもので、この発表には参加メンバーみんなが注目していました。 - STEP 3拡販策の検討
拡販策の検討が始まりました。
最初は、拡販ターゲット商品の候補を選定するようです。
プロジェクタにA社の上位商品別実績表が映し出されました。
営業部員は全員、自分の重点顧客ごとに同種の集計表を持っています。 - STEP 4現状分析と拡販策検討
選定した商品の現状分析と拡販策検討を行います。
現状分析はグラフを見ながらみんなで行います。
「伸びている/落ちている」から始まって、「チーム実績への貢献度」、「後継品は育っているか」など、7つの定型グラフで一通りのことは分かるとのこと。
この時はある売れ筋商品の、A社に対する販売単価と販売数の関係を示した日次・月次グラフを元に、価格政策の議論が白熱していました。
次に拡販策の検討。この時メンバーの手元には「拡販ヒント集」があります。
ヒント集の、例えば「顧客の意思決定要因」には小売業… 売れる、儲かる、売りやすい
製造業… 製品の機能が上がる、コストが下がる、製造が楽になるなど営業方法に関する提言や、先輩マネージャのアイデアなどを元に、いろいろな角度からのヒントが盛り込まれているようです。
- STEP 5まとめ
このようにして会議は進み、実際に拡販する商品が絞り込まれ、みんなで考えた拡販策と目標額が決まりました。
そしてそれは、アクションプランのフォームにまとめられ、さらにA社への提案書の案として担当者に託されました。
アクションプラン
アクションプランのフォームは、「攻守、武器、援軍、作戦」など、競争を意識した戦略的なプランをまとめるために作成します。
提案書のフォーム は同じ内容を顧客目線で表現し、提案時に同意を得やすくするためのものです。
最後にこの2つのフォームの記載内容が確認されて、ミーティングのテーマは次の重点顧客へと移っていきました。